獣医

 
 

まずケニアでの獣医師資格は、日本の免許は資格として認められません。またアフリカ諸国や他の諸国でも同様でしょう。そこでケニヤで勉強しなおし、「修士」資格取得後に免許が発行され、日本人第一号のケニア獣医師になれました。ナイロビ大学の獣医学部は5年制で授業は英語です。欧米の著名な教授がナイロビ大学に来られ、直接アフリカの学生が質疑応答する授業は有意義でした。日本での専門知識や技術があっても交流ができなければ!?

コンゴからケニヤの首都ナイロビにチンパンジーを連れて来て動物孤児院に預けましたが、この動物孤児院は密猟者に殺され取り残された子供動物や国立公園でレンジャーやワーデンが保護収容した野生動物を治療飼育するKWS{ケニヤ野生動物公社}の施設でした。すぐボランティアを願いでて、さまざまな野生動物の面倒をみることができました。例えばカバに目薬をさすにも、地上では鋭い牙が危険ですが、水中だとおとなしいのでさすことができました。現場のレンジャー・ワーデンから教えられることがたくさんありました。その後も野生動物の移動や政策会議にも参加させてもらえました。ここで再び勉強しなおす決心し、今日までこのボランティア活動は続行中です。

象の移動作戦{アフリカ像56等移動大作戦 学研参考}では密猟頻発する地域、ケニヤ山西側から200キロ離れたメル国立公園へ象を移動させました。まず個体選別調査を行い、飛行機で偵察し、ヘリコプターから麻酔銃で撃ち、倒れたところを麻酔持続させ、コンテナに入れて移動させます。6トンの象を倒す麻酔薬エトロフィンは劇薬で、間違って人間に当たれば即死です。コンテナに入れられた倒れている象をコンテナの中で覚醒させ、立たせてコンテナ運搬するのですが中で象に圧死させられる危険性もある活動です。56頭中5頭が事故死しました。その1頭を病理解剖しましたが、腹腔内の背壁にこびれつくように2個の腫瘍物を見つけました。でもそれは腫瘍ではなく睾丸で、象は体内に保持する動物でした。

アフリカには日本では学べなかった熱帯性伝染病が蔓延し、被害を出しています。東海岸熱{タイレリア}、眠り病{トリパノゾーマ}、口蹄疫、リフトバレーフィバーなどこれらの更なる研究・防疫が望まれています。さらに人畜共通伝染病はまだ解明されていない分野です。また伝統的生活を継続させる牧畜民は家畜による生産物で生活が支えられ、そこでの獣医活動は重要です。まだアフリカの野生動物に関する獣医的分野はまだ不明なことが多く、家畜や人間との伝染病など相互関係はよくわかっていません。環境破壊による新病もこれからきっと発生することでしょう。今後、このような分野も調査研究されていくことを望みながら、これからも情報をアップしていきたいと思います。

 
 

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